45話
本編を見た後に映画を見ればよかった。と心底思いました。泣きすぎて頭が痛い。オーズがはじまったときはこんな話になるなんて思いもしなかった!ほんと一年て早いし長いしもう…
放送日につきたたんでいます。例によって頭がまとまってないので変な方向に話を持っていってるとことがあって申し訳ないです。
放送日につきたたんでいます。例によって頭がまとまってないので変な方向に話を持っていってるとことがあって申し訳ないです。
「人の命よりメダルを優先させるな!」
「正直、こんなもんに興味はないんだけどさ」
「そんなもののために映司くんを? ひどい!」
これらのセリフをまざまざと思い起こさせるような回でした。メダル=モノっていう認識を、グリードはしない。アンク自身も22話で「メダルは俺の命だ!」って言ってたし、最近まではメダルをモノだなんて思ってなかった。なのに今はメダル=グリード=モノ=命や魂のないものという認識を持ってしまっている。それはアンクが完全に人間と同じ目線に立ってしまったってことを示してるんだと思う。古巣に帰ってきて、かつての仲間を近くで観察して、自分の中に生れてしまった人間性を逆に強く感じざるを得なかったのかな。
人間性=人間が人間でいられるための条件、というのはつまり食や安全、愛情や社会的に受け入れられることを求める気持ちが満たされて初めて「自己実現」という欲望を持てることなんだけど、それっていうのは要するに「夢」であって、前回あたりで映司くんに求められてる、狭義の「欲望」に当たると思う。例を挙げると、比奈ちゃんがデザイナーになりたかったり伊達さんが医療学校作りたかったり後藤さんが世界を守りたかったり(今でも思ってるのかなこれ?)する気持ちのことなんだけども、そんな高次の欲求を持っている人間たちの間で暮らしてきたアンクには、自分の存在を保つためのメダル集めに汲々として他のことを何も考えられないグリードたちが、ものすごく幼くちっぽけな存在に思えちゃうんだろうな。スラム街の孤児がひょんなことからすごくキラキラした夢を持ってるお金持ちの子供と触れ合って、その後スラムに帰ってきたら仲間たちが相変わらず飢えを満たすためだけにせこく盗みとかをしてて、お金持ちの子たちと自分たちを比べてうんざりする、みたいな、たとえが長いんですけどそんな感じに見えました。グリードは何も感じられず何も手に入らないのに、目の前で愛とか夢とかそういうキラキラしたもんを見せられたらそりゃ「メダルメダル、お前らそれしかないのか!」って言いたくなるわ。でもアンクも含めたグリードはメダルを手に入れる以外に、人間性を獲得する手段を知らないんだもの。そのことが悲しくて悲しくてたまらない。ドクターがことあるごとに人間とグリードの違いを強調するようなことを言ってくれるからさらに…。あの一連のセリフは自分にも言ってるような気がする。自己嫌悪から自分を貶めたいって気持ちと、わずかに残っている人間らしさを誇ってる気持ちと。でもアンクの態度からはわりと昔の仲間に対する愛情…というか憐れみらしきものが窺える。
悲しく笑いながら「お前らといると嫌でも思い知らされる」のところと、あんなに欲しがってたメダルをいらつきながら返しちゃうところと、メダルケースを踏みかけてよける、しかし素通りする、のところはまただいぶアンクが揺れてるのが分かるシーンでした。44話とまた違った揺れ方をしてるように見える。暴走したくなくなったのかな。メダル以上の存在価値を自分の中に見つけようとしてるのかな。結局求めているところはアンクも「愛」なんだと思うけど、愛されたいのに他人(映司、比奈ちゃん、知世子さん)からの愛に気付けないし信じることもできない。「物足りないって顔」っていうのはそれなんじゃないかと思う。人間らしくありたいのに、まだ他者の存在を受け入れられなくて苦しんでるって気がする。前からしつこいくらいに言ってるけど、映司にも比奈ちゃんにも素直に自分の気持ちを言えてたら受け入れてくれるし力になってくれるよね。メズールの欲望にも通じる話だけど、愛し愛されるためには他者がいないと話にならない。Love is you, You & me.っていう歌もあるし、まず他人を信じて受け入れられないとアンクの求めているもの(=人間性そのもの)は一生手に入らない気がする。比奈ちゃんを殺せなかった河原のシーンでも、必死に受け入れようとはしてたと思う。アンクなりに。映司くんがまだ人間のままだったら、またああいう風に不器用なりにアンクの気持ちを代弁してくれた気がするんだけど、今では無理なのかな。映司くんにこそ助けが必要な状況になって久しい。
グリードだから、とかそういう観点で欲求について考えてきたけど、この辺りの話は全部映司くんに当てはまる気がする。映司くんが自己実現の欲望を持てないのは、それより低次元の「愛情」と社会に認められたい欲求が満たされてないからなんじゃないかな?あの穏やかな性格からは分かりにくかったけど、実はすごく愛に飢えてる人なんじゃないかと今回ちょっと思いました。完全に無意識だとは思うけど、愛されたいから無差別に他人を愛しちゃう。でもそこにはしっかりとした「自分」がいなくて、特定の他者もいなくて、その愛を希求する気持ちはものすごく空回りし続けてる。アンクと一緒で、基本的には他人を信じてないし受け入れてもいない。自分のことも。映司の社会的役割=オーズになって死ぬまで不特定多数を助け続ける、っていうのも改めて考えるとつらい。オーズになれて得だった、っていう発言もつらい。やっぱりこんなのおかしい。悲しい。
グリード化が進んで初めて、自分の人間性について考え始めるとかもう…。人間性を強く意識し始めたからグリードにはなりたくない、でも信吾さんは助けなきゃいけないから力を使わざるを得ない、よってますますグリード化が進む、よってさらに自分の人間性を意識する、やっぱりグリードにはなりたくない、という無限ループを最近の映司くんはたどってる気がします。
屋敷襲撃のシーンでアンクを押し倒してふおおおおおおおってなったのもつかの間、「お前もずいぶんグリードらしくなってきたな」ってセリフはメズールとの会話その後のメダル山分けのシーンを考えるとすごくせつなかった。アンクにとって忌み嫌い憐れむ対象になってしまったグリードに、よりによってお前がなってしまった…って意味だよね…。今、映司の全身からものすごい紫グリードオーラが!のところでもアンクえらくびっくりしてた。人間のままのお前が好きだったのにって言わないかな〜、って前に妄想したんだけどわりと本当にそんな感じになりそうでつらい。つらすぎる。
メズールの「愛の欲望」に関しては、涙なしには見られませんでした。アンクとの会話(「お前らグリードには分からない味だ」)や、ドクターの残酷な挑発のせいでガメルへ与え続けた愛をあっさり偽物と思い捨て、母子をさらって他人の母性愛を味わって、でも結局愛らしきものなんて何ひとつ自分のものにできないし、愛するためにはどうしたらいいのかも分からないメズールがかわいそうでならなかった。愛するためには対象が必要なのに、それにも全然気づけなかった。
メズールとガメルの関係は、彼らの間にあった愛が偽物だとしても、そのまま母子関係に通じるものがあると思う。母親は無償の愛を与えはするけど母親にも独立した自我があるから子供のすべてを受け入れるわけではないし、子供はひたすら本能的に母親に愛されるためだけの愛着行動をする。メズールは結構自分勝手にガメルを愛したがって、ガメルはメズールだけに愛されたがった。でもアンクやドクターの余計な挑発がなくても、メズールはああいう行動に出たのかもしれない。グリードだから。かわいそうだ…。メズールは愛し愛されたかったし、きっと何かを生み育てて母親らしきものになりたかったんだろうけど、実際に突き動かされた感情は愛じゃなく人間への嫉妬心だったところがかわいそうで仕方がない。あんなに何かを愛したかったのに、完全復活して思うままに行動できたのに、結局誰も愛せず何も残せなかったんだもの。グリードが届きもしないものに向かって手を伸ばして死んでいくのはもう勘弁して欲しい。ガメルが退場するとしたらそのときはもういないメズールに向かって手を伸ばすのか…。もうほんと心が折れる。つらい。
気が付けばつらいつらいしか言ってないけど後藤さんと里中さんとウヴァさんの存在がかなり救いです。里中さん有能すぎる!後藤さんいいおにいちゃんすぎる!ウヴァさんギャグ要員すぎる!「待てゴラア!」→落とし穴→黒焦げのシーンでは死ぬほど笑いました。あれっウヴァさん生き残るんじゃね?って思った。ウヴァさんそのまま闇金経営して大人しく過ごしたらいいじゃない。グリードの中で一番社会に受け入れられてそうなんだけどウヴァさん。食い物がおいしくないとか視界が悪いとかそういう文句言わなさそう。素朴に生きられそう。せめてウヴァさんくらいは、かわいそうな死に方しないでほしい…。
頭がこんがらがりすぎて何書いてんのか分からなくなってきたけどとりあえず言いたいことは映司くんとアンクは早急にお互いの気持ちを確かめ合って結ばれろってことです。もう三話しかないんだからお互いにツンデレやめてさっさとくっつきなさいよね!
「正直、こんなもんに興味はないんだけどさ」
「そんなもののために映司くんを? ひどい!」
これらのセリフをまざまざと思い起こさせるような回でした。メダル=モノっていう認識を、グリードはしない。アンク自身も22話で「メダルは俺の命だ!」って言ってたし、最近まではメダルをモノだなんて思ってなかった。なのに今はメダル=グリード=モノ=命や魂のないものという認識を持ってしまっている。それはアンクが完全に人間と同じ目線に立ってしまったってことを示してるんだと思う。古巣に帰ってきて、かつての仲間を近くで観察して、自分の中に生れてしまった人間性を逆に強く感じざるを得なかったのかな。
人間性=人間が人間でいられるための条件、というのはつまり食や安全、愛情や社会的に受け入れられることを求める気持ちが満たされて初めて「自己実現」という欲望を持てることなんだけど、それっていうのは要するに「夢」であって、前回あたりで映司くんに求められてる、狭義の「欲望」に当たると思う。例を挙げると、比奈ちゃんがデザイナーになりたかったり伊達さんが医療学校作りたかったり後藤さんが世界を守りたかったり(今でも思ってるのかなこれ?)する気持ちのことなんだけども、そんな高次の欲求を持っている人間たちの間で暮らしてきたアンクには、自分の存在を保つためのメダル集めに汲々として他のことを何も考えられないグリードたちが、ものすごく幼くちっぽけな存在に思えちゃうんだろうな。スラム街の孤児がひょんなことからすごくキラキラした夢を持ってるお金持ちの子供と触れ合って、その後スラムに帰ってきたら仲間たちが相変わらず飢えを満たすためだけにせこく盗みとかをしてて、お金持ちの子たちと自分たちを比べてうんざりする、みたいな、たとえが長いんですけどそんな感じに見えました。グリードは何も感じられず何も手に入らないのに、目の前で愛とか夢とかそういうキラキラしたもんを見せられたらそりゃ「メダルメダル、お前らそれしかないのか!」って言いたくなるわ。でもアンクも含めたグリードはメダルを手に入れる以外に、人間性を獲得する手段を知らないんだもの。そのことが悲しくて悲しくてたまらない。ドクターがことあるごとに人間とグリードの違いを強調するようなことを言ってくれるからさらに…。あの一連のセリフは自分にも言ってるような気がする。自己嫌悪から自分を貶めたいって気持ちと、わずかに残っている人間らしさを誇ってる気持ちと。でもアンクの態度からはわりと昔の仲間に対する愛情…というか憐れみらしきものが窺える。
悲しく笑いながら「お前らといると嫌でも思い知らされる」のところと、あんなに欲しがってたメダルをいらつきながら返しちゃうところと、メダルケースを踏みかけてよける、しかし素通りする、のところはまただいぶアンクが揺れてるのが分かるシーンでした。44話とまた違った揺れ方をしてるように見える。暴走したくなくなったのかな。メダル以上の存在価値を自分の中に見つけようとしてるのかな。結局求めているところはアンクも「愛」なんだと思うけど、愛されたいのに他人(映司、比奈ちゃん、知世子さん)からの愛に気付けないし信じることもできない。「物足りないって顔」っていうのはそれなんじゃないかと思う。人間らしくありたいのに、まだ他者の存在を受け入れられなくて苦しんでるって気がする。前からしつこいくらいに言ってるけど、映司にも比奈ちゃんにも素直に自分の気持ちを言えてたら受け入れてくれるし力になってくれるよね。メズールの欲望にも通じる話だけど、愛し愛されるためには他者がいないと話にならない。Love is you, You & me.っていう歌もあるし、まず他人を信じて受け入れられないとアンクの求めているもの(=人間性そのもの)は一生手に入らない気がする。比奈ちゃんを殺せなかった河原のシーンでも、必死に受け入れようとはしてたと思う。アンクなりに。映司くんがまだ人間のままだったら、またああいう風に不器用なりにアンクの気持ちを代弁してくれた気がするんだけど、今では無理なのかな。映司くんにこそ助けが必要な状況になって久しい。
グリードだから、とかそういう観点で欲求について考えてきたけど、この辺りの話は全部映司くんに当てはまる気がする。映司くんが自己実現の欲望を持てないのは、それより低次元の「愛情」と社会に認められたい欲求が満たされてないからなんじゃないかな?あの穏やかな性格からは分かりにくかったけど、実はすごく愛に飢えてる人なんじゃないかと今回ちょっと思いました。完全に無意識だとは思うけど、愛されたいから無差別に他人を愛しちゃう。でもそこにはしっかりとした「自分」がいなくて、特定の他者もいなくて、その愛を希求する気持ちはものすごく空回りし続けてる。アンクと一緒で、基本的には他人を信じてないし受け入れてもいない。自分のことも。映司の社会的役割=オーズになって死ぬまで不特定多数を助け続ける、っていうのも改めて考えるとつらい。オーズになれて得だった、っていう発言もつらい。やっぱりこんなのおかしい。悲しい。
グリード化が進んで初めて、自分の人間性について考え始めるとかもう…。人間性を強く意識し始めたからグリードにはなりたくない、でも信吾さんは助けなきゃいけないから力を使わざるを得ない、よってますますグリード化が進む、よってさらに自分の人間性を意識する、やっぱりグリードにはなりたくない、という無限ループを最近の映司くんはたどってる気がします。
屋敷襲撃のシーンでアンクを押し倒してふおおおおおおおってなったのもつかの間、「お前もずいぶんグリードらしくなってきたな」ってセリフはメズールとの会話その後のメダル山分けのシーンを考えるとすごくせつなかった。アンクにとって忌み嫌い憐れむ対象になってしまったグリードに、よりによってお前がなってしまった…って意味だよね…。今、映司の全身からものすごい紫グリードオーラが!のところでもアンクえらくびっくりしてた。人間のままのお前が好きだったのにって言わないかな〜、って前に妄想したんだけどわりと本当にそんな感じになりそうでつらい。つらすぎる。
メズールの「愛の欲望」に関しては、涙なしには見られませんでした。アンクとの会話(「お前らグリードには分からない味だ」)や、ドクターの残酷な挑発のせいでガメルへ与え続けた愛をあっさり偽物と思い捨て、母子をさらって他人の母性愛を味わって、でも結局愛らしきものなんて何ひとつ自分のものにできないし、愛するためにはどうしたらいいのかも分からないメズールがかわいそうでならなかった。愛するためには対象が必要なのに、それにも全然気づけなかった。
メズールとガメルの関係は、彼らの間にあった愛が偽物だとしても、そのまま母子関係に通じるものがあると思う。母親は無償の愛を与えはするけど母親にも独立した自我があるから子供のすべてを受け入れるわけではないし、子供はひたすら本能的に母親に愛されるためだけの愛着行動をする。メズールは結構自分勝手にガメルを愛したがって、ガメルはメズールだけに愛されたがった。でもアンクやドクターの余計な挑発がなくても、メズールはああいう行動に出たのかもしれない。グリードだから。かわいそうだ…。メズールは愛し愛されたかったし、きっと何かを生み育てて母親らしきものになりたかったんだろうけど、実際に突き動かされた感情は愛じゃなく人間への嫉妬心だったところがかわいそうで仕方がない。あんなに何かを愛したかったのに、完全復活して思うままに行動できたのに、結局誰も愛せず何も残せなかったんだもの。グリードが届きもしないものに向かって手を伸ばして死んでいくのはもう勘弁して欲しい。ガメルが退場するとしたらそのときはもういないメズールに向かって手を伸ばすのか…。もうほんと心が折れる。つらい。
気が付けばつらいつらいしか言ってないけど後藤さんと里中さんとウヴァさんの存在がかなり救いです。里中さん有能すぎる!後藤さんいいおにいちゃんすぎる!ウヴァさんギャグ要員すぎる!「待てゴラア!」→落とし穴→黒焦げのシーンでは死ぬほど笑いました。あれっウヴァさん生き残るんじゃね?って思った。ウヴァさんそのまま闇金経営して大人しく過ごしたらいいじゃない。グリードの中で一番社会に受け入れられてそうなんだけどウヴァさん。食い物がおいしくないとか視界が悪いとかそういう文句言わなさそう。素朴に生きられそう。せめてウヴァさんくらいは、かわいそうな死に方しないでほしい…。
頭がこんがらがりすぎて何書いてんのか分からなくなってきたけどとりあえず言いたいことは映司くんとアンクは早急にお互いの気持ちを確かめ合って結ばれろってことです。もう三話しかないんだからお互いにツンデレやめてさっさとくっつきなさいよね!
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